時効撤廃でもいまだ有力情報得られず スーパー「ナンペイ」事件
高校時代の写真を前に思いを語る、犠牲となった矢吹恵さんの同級生だった鷹野めぐみさん=東京都千代田区で2020年6月13日、小川昌宏撮影 東京都八王子市のスーパーで3人が射殺された事件を巡り、警視庁は2009年、事件に使われた可能性のある拳銃を都内の暴力団員の50代男性(別の事件で服役中)の自宅から押収した。現場に残された5発の銃弾のうち鑑定が可能な3発について、発射の際に表面に刻まれる「線条痕」が押収された拳銃「スカイヤーズ・ビンガム」と酷似していた。同庁は時効が10年に撤廃された後の12年7月、拳銃の捜査のためフィリピンに捜査員を派遣した。有力情報は得られず、入手元も分からないままで、男性が事件に関わった可能性は低いとみられている。 13年には「実行犯を知っている可能性がある」とされたカナダ在住の中国籍の男性が日本に移送された。15年には現場から採取された指紋が病死した別の男性と似ていることも明らかになったが、いずれも事件との関わりは明らかにならなかった。 警察庁によると、この10年間で時効が廃止されたことによって解決した殺人事件は全国で少なくとも4件ある。DNA型や指紋を鑑定する科学捜査の技術向上が解決につながっている。コールドケース(長期未解決事件)の専従捜査班は、警視庁が09年11月に全国で初めて設置し、各地の警察に広がっている。【土江洋範】 八王子スーパー強盗殺人事件 次に読みたい