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きっかけは台風19号--吾妻郡が再エネ導入防災施設で手にした災害時の安心
山林が多く、火山防災が主とされる吾妻郡がなぜ急ピッチに防災施設のリニューアルに踏み切ったのか、再生可能エネルギーの導入はどんなメリットをもたらしているのかについて紹介する。
嬬恋村村長の熊川栄氏。キャベツの産地としても知られる嬬恋村を紹介してくれた
サポートしたのはパナソニック ライフソリューションズ社マーケティング本部関東電材営業部だ。群馬、栃木、茨城、新潟、長野を担当エリアとして持つ関東電材営業部は、照明、配線器具、空調、太陽光電池、蓄電池といった電設資材販売を担う。地域の電気工事店などに太いパイプを持ち、地元に根差した活動で、群馬県吾妻郡6カ町9施設の防災リニューアルを推進した。
リニューアルしたのは高山村 保健福祉センター、東吾妻町 役場庁舎・コンベンションホール、町民体育館、東吾妻中学校(体育館)、嬬恋村 嬬恋中学校、東部こども園、西吾妻福祉病院、中之条町 中之条保育所、伊勢町保育所の9施設。200~1000名規模の避難所として機能するほか、西吾妻福祉病院は防災拠点病院になっている。
各施設には、太陽光発電・蓄電池連系システムを導入し、創エネ、蓄エネを実現。照明をLEDに切り替えることで大幅な省エネにもつながる。また、エネルギーの使用状況を計測して見える化、分析・診断し、運用改善をサポートするエネルギーマネジメントソリューション「Emanage(エマネージ)」で遠隔からの見守りも実施。思わぬ節電に結びついたという。ここからは、リニューアルしたいくつかの施設の詳細について紹介する。
太陽光パネルと蓄電池がもたらす非常時の安心
平常時はデイサービスセンターや児童館、保育所を併設し、周囲の人たちが集まる施設として賑わっているが、災害時には避難施設として約287名を受け入れる。西向き片流れの屋根に太陽光パネルを設置し、90.4kWの発電を実現。蓄電池を組み合わせることで、年間の電力使用量は約30万kWhから約16万kWhまで減らせたという。
高山村 保健福祉センター。デイサービスセンターのほか児童館、保育所を併設する
また、Emanageにより遠隔監視することで、必要のない床暖房の電源が入っていることを見つけ、大きな削減に結びついた。公共施設は担当者が何年かに一度変わることが一般的で、変更のタイミングで引き継ぎがうまくできず、床暖房が入れっぱなしになってしまっていたとのこと。データを計測することで気づけたという。
東吾妻町 役場庁舎・コンベンションホール
東吾妻町 役場庁舎・コンベンションホール。町営の温泉施設として建てられたものを役場庁舎にリノベーションした
屋上に太陽光パネルを設置
もともと、校庭の奥に太陽光パネルが設置されていたが、今回のリニューアルでさらに効率の良いものに変更。あわせて蛍光灯をLEDに変更することで、電気代を従来の3分の2まで削減した。
太陽光パネルは今回のリニューアルでさらに効率の良いものに変更。サイズも小さくなったことがわかる
避難所として約250人の受け入れ体制を持ち、リニューアル時に蓄電池と非常用コンセントを取り入れることで、停電時でも電源供給を実現。LED照明にも調光機能を採用し、災害時は点灯後約10%に明るさを落とすことで長く電気が使える仕組みにしている。
長年使っていた水銀灯からLED照明に変更されたことで、明るさが大幅に向上したという体育館
以前は3分の1程度だったLED照明の比率を100%にすることで、明るさを確保した上で省エネも実現。電力の3分の2を太陽光で補うなど、節電効果もあがっているという。
蛍光灯を使用していた以前は、暗くなって手元が見づらくなる、頻繁に交換が必要なるなどの問題があったが、LEDに変えることで使い勝手を向上。手元も見やすくなったとしている。
太陽光パネルと蓄電池による電力に切り替えてからすでに数回の停電を経験しているが、瞬時に系統電力から切り替わるため停電に気づかないくらいだったとのこと。
ただ、その仕組みや申請の仕方などが複雑で、パナソニックではそうした申請の書き方、提出の仕方まで伴走することで、太陽光パネルや蓄電池の設置に結びつける。また、吾妻電気工事協同組合と災害時における対応について協定を結んでおり、いざというときは電気工事協同組合のメンバーが駆けつける仕組みを構築。電気設備だけに職員だけでは対応しきれない、万が一に備える。
嬬恋村村長の熊川氏は「防災施設リニューアルの話をきいて、すぐにでも導入したいと思い、即決した」と話す通り、スピード感を持って対応した背景には補助金の存在も大きい。豪雨、台風、地震と自然災害が多い日本で、防災施設の安全はそこで暮らす人々の安全につながっていくだろう。
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