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社説:大仙・消防団音楽隊 活動通じ団員増を期待|秋田魁新報電子版


 音楽隊は木管、金管、弦など計約15種類の楽器をそろえた40人編成。訓練を経てあらゆる災害に対応する「基本団員」とは異なり、隊員は特定の活動に当たる「機能別団員」として募集し、演奏活動に専念する。
 週に1回程度練習し、市のイベントや出初め式など消防関連行事に出演する。市は楽器や制服の購入費などを含む事業費約2400万円を予算措置した。
 かつては農家や自営業者が団員の中核だったが、現在はサラリーマンが7割に上る。地域外の事業所勤めで活動しづらく、入団をためらう人も少なくないという。人口減と高齢化も団員不足に拍車を掛ける。
 地域の安全、安心を維持する上で消防団の存在は不可欠だ。団員自身が地域の一員であり、火災・災害発生直後の初動対応は被害の軽減に結び付く。現場での救出活動では、家族構成などに関する知識が役立つ。身近な人による平時の広報活動は防災意識醸成に有効だろう。いずれも地域を熟知した消防団員だからこそ期待される役割であり、団員確保は急務だ。
 消防団の音楽隊は県外にも幾つか例がある。宮崎市は1998年に結成し、市の催しや学校・地域行事などで年20回ほど演奏を披露。市内でキャンプを張るプロ野球球団のイベントに招かれることもある。知名度は高く、市民が消防団に関心を持つのに一役買っているという。
 音楽隊の具体的な活動について、大仙市は今後詳細を詰める。消防団の意義や役割を誰にどうアピールするか、入団をどう呼び掛けるかなど、先進事例を参考にしながら音楽隊の活用方法を検討してほしい。
 消防団員の減少は全国共通の課題だ。県内も同様で、今年4月1日現在の団員数は全25市町村で1万5473人。平均の充足率は84・8%となっている。
 各自治体は、従業員が消防団に参加しやすい環境づくりを事業所に求めたり、大学生や女性の入団を推進したりと団員確保に懸命だ。機能別団員制度で門戸を広げた例もある。今後もさまざまな機会を捉えて消防団の必要性を訴えることが必要だ。住民も「自らの地域は自ら守る」という意識を持ち、できることから行動に移したい。
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