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船頭多くして
 「政府のシステムは各分野に1本あればいいのに、乱立している。これは大きな問題です」。坂下さんは取材にこう切り出した。
 坂下さんが一例として挙げたのが、政府内で二つ稼働しているコロナワクチン関連のシステムだ。厚生労働省が2021年2月に本格稼働を始めた「ワクチン接種円滑化システム(V―SYS、ブイシス)」は、医療機関へのワクチンの供給量や接種回数などを集計するためのもの。一方、内閣官房が中心となって21年4月に稼働した「ワクチン接種記録システム(VRS、ブイアールエス)」は、接種券に印刷された18桁の数字を専用端末で読み取ることで、誰がいつ、どこで接種を受けたかを記録する。
 政府によれば、ブイシスの稼働直前になって、個人の接種記録を自治体間で即時に共有できないという課題が明らかになり、内閣官房が音頭を取って急きょブイアールエスを開発した経緯がある。「本来なら、ワクチンの供給から個人の接種記録まで一貫して管理できるシステムを整備するのが理想ですが、システム間をまたいだ政府の戦略がないため、各省庁がバラバラに新たなシステムを継ぎ足しているように見えます」(坂下さん)
 しかも坂下さんによると、ブイアールエスは「マニュアルが分厚くて医療従事者には分からない専門用語が多く、専用端末も使い勝手が悪い。利用者目線で作られていない」。この結果、一部の自治体で接種状況の入力作業遅れが発生。国がリアルタイムで自治体ごとのワクチン在庫量を把握しづらくなっている。過剰な在庫を抱えている自治体があるとみられるが、政府はすぐに偏在を解消できず、ワクチンが行き渡らなくなる懸念から接種予約を停止する自治体も出ている。
医療現場に二重入力の負担
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