サッカー男子代表が最後の試合、スペインは豪華な顔ぶれ
主に24歳以下で構成される今回の五輪代表には、その欧州選手権のA代表から6人がそのまま招集された。なかでも、GKシモン、MFペドリ、FWオルモは欧州選手権でも主力としてプレー。若手が台頭するスペインを象徴する選手たちだ。
最も注目を集めるのは、欧州選手権でベストイレブンに選ばれたバルセロナ所属のペドリだろう。18歳ながら落ち着いたボールさばきで攻撃に絡む。狭いエリアでもパスを出し入れできる技術と広い視野を誇る現代的なMFだ。
欧州選手権でためた疲労が懸念されるが、むしろトップレベルの国際大会で試合勘は研ぎ澄まされた状態だ。五輪代表にオーバーエージ枠で呼ばれた同じMFのメリノは「直前の国内合宿でも欧州選手権代表組は調子がよさそうだったので、チームの力になってくれるだろう」と話している。
オルモはスピードあるサイドアタッカー。190センチあるシモンは足元の技術も高く、GKからゲームを組み立てるスペインの攻撃を支える役割も果たしている。また、この世代は2019年の21歳以下欧州選手権で優勝を経験したメンバーが中心で、国際経験も豊富だ。
22選手は強豪クラブに偏ることなく、国内の中堅クラブからも幅広く選ばれている。16日の前日会見で、フエンテ監督は「レアル・マドリードやバルセロナだけでなく、各クラブの育成への取り組みに感謝している。スペインには素晴らしい未来が待っている」と自信を語った。
金メダルを目標に掲げる日本にとっては、世界のトップレベルを体感する絶好の機会となる。16日の記者会見で多くの選手を起用することを明言した森保一監督は「スペインから刺激を受けて成長につなげられる」と話している。
スペインにボールを保持される時間は長くなることが予想される。主将のDF吉田麻也は「苦しい時間帯を乗り切ること、割り切ったサッカーをすることができるか。チームとしての戦い方を見極めたい」と試合のポイントを話している。
試合は17日午後7時20分、ノエビアスタジアム神戸でキックオフ。(潮智史)
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