「やさしい日本

「やさしい日本語」で防災冊子製作 和歌山大生が留学生と協力


 冊子「こどものための やさしい日本語 防災ハンドブック」は地震や台風、火事の時に取るべき行動や、備えておくもののリストなどを掲載。読みやすさを重視して情報量を絞り、A4判8ページにまとめた。
火事の時の行動を示したページ。なじみの薄い言葉にはイラストを付け、カタカナにもルビを振った=和歌山大学提供
 同大は2020年7月、和歌山県内でも在住外国人や外国にルーツを持つ子どもが増えていることを受けて、支援プロジェクトを発足。国際交流サークルに所属する日本人学生2人と留学生2人がメンバーとなり、日本の学校で防災訓練を体験していない子どもたちが使うことを想定して、冊子を作った。
 やさしい日本語は、難しい言葉を言い換えたり説明を補ったりする。例えば、避難所は「逃げる ところ」、停電は「電気が 止まること」といった具合だ。今回の冊子では、「火災報知器」のイラストを付けて「火事を 見つけたら ボタンを 押します」と伝えるなど、日常でなじみの薄い言葉の表現を工夫。さらに、「外来語やカタカナが難しい」という中国人留学生、姜楽宇さん(23)らの意見を取り入れ、漢字だけでなくカタカナにもルビを振った。
 観光学部3年の宮田里奈さん(20)は「今まではカタカナで書いてあげた方がやさしいと思い込んでいた。日本人が簡単だと思う言葉や言い方が、留学生にとっては難しいことに気づいて勉強になった」と話す。指導した国際連携部門長の長友文子教授(日本語教育)は「学生たちには、なぜ外国ルーツの子どもたちが増えているのかを知ってもらい、多文化共生の担い手になっていってほしい」と期待する。
 子ども向けに作った冊子だが、日本に来て間もない技能実習生や留学生にもお勧めだという。19年4月に来日した姜さんは「中国では地震も台風も経験がなく、最初は『119』もわからなかった」と振り返り、「地震が多いから気をつけて、と家族に言われて日本に来た。このハンドブックを読んだら留学生も安心できると思う」と話している。
 冊子は2月に完成。1500部印刷し、和歌山市を通じて幼稚園・小中学校などに配ったほか、留学生向けに、大学構内の避難場所を掲載したものも作った。和歌山大学紀伊半島価値共創基幹(073・457・7127)のホームページからも無料でダウンロードできる。【木村綾】
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