カンヌ・パルム

　第74回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞した「チタン」のジュリア・デュクルノー監督はフランスの女性。女性監督作品のパルムドール受賞は、1993年（第46回）のジェーン・カンピオン監督による「ピアノ・レッスン」以来で2作目となる。
　同年のパルムドールは、中国のチェン・カイコー（陳凱歌）監督の「さらば、わが愛/覇王別姫」との同時受賞で、女性作品が単独受賞するのは初めて。
　審査員の一人、ジェシカ・ハウスナー監督は、授賞式後の記者会見で「監督の性別は議論にならず、賞に決まった作品の監督が女性だった。結果的には良かった」と明かした。
　デュクルノー監督は1983年生まれのフランス人で、これが長編2作目。記者会見で「男性でも女性でも、映画作りに完璧はない。賞は女性であることとは関係ないと信じている。私は2人目の女性だが、流れの中にいて、3人目、4人目が現れるだろう」と語った。
　今回はパルムドールを競うコンペティション部門だけでなく、短編部門の最高賞も、新人監督賞にあたるカメラドールも女性監督で、審査員も9人のうち5人が女性だった。カンヌ国際映画祭は映画界の男女平等を掲げている。【勝田友巳、パリ久野華代】
第74回カンヌ国際映画祭受賞結果

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